「犬が高齢になってきたけど、犬にも認知症はあるのかな?」
「犬も認知症になるなら、発症を未然に防ぎたい!」
犬の認知症について、気になっている飼い主さんは多いのではないでしょうか?
愛犬には、高齢になってもずっと健康でいてほしいですよね。
現代では、人だけではなく犬も高齢化が進み、長生きする犬が増えてきました。犬が長生きになると、発症するのか気になる病気が認知症です。老犬になってからの異常行動が増えて、悩んでいる飼い主さんもいます。
犬が高齢になると、認知症は避けることができないのでしょうか。
本記事では、犬が高齢になってから発症する恐れがある認知症について解説します。
犬の認知症について詳しく知り、発症を未然に防ぐために対策を行いましょう。
犬の認知症とは
犬は、高齢になると認知症を発症する可能性が高くなります。
認知症は人と同じで、高齢になると気をつけなければいけない病気です。
犬の認知症は、老化により脳神経細胞の活動が衰えることで発症します。
発症の初期段階では、なかなか症状に気づきにくく発見が遅れやすいです。
認知症の予兆としては、以下のような行動がみられるようになります。
- ぼーっと天井や壁を見つめることが増えた
- ウロウロすることが増えた
認知症は早期発見が大切なので、もし普段と違う様子があれば動物病院で診てもらいましょう。
早めに気づいて対処してあげることで、愛犬にとって幸せなシニアライフを送ることができるでしょう。
主な症状
認知症を発症すると、普段とは違った様子がみられるようになります。
認知症の主な症状は、以下のものがあります。
- ウロウロと徘徊をする
- 夜鳴きが増える
- 異常に食欲が増える
- 名前を呼んでも反応しなくなるなど、すべてのことに無関心になる
- しつけで覚えたことを忘れてしまいできなくなる
- 生活が昼夜逆転する
- 急に攻撃的になったり、感情の起伏が激しくなる
上記のような行動がみられると、認知症を発症している可能性が高いです。
急にすべての症状が発症するわけではなく、少しずつ異常行動がみられ、だんだんと進行していきます。
なるべく発症の初期段階で気づけるように、認知症の行動を把握しておきましょう。
しかし、これらのすべての行動が認知症によるものではなく、老化による体の機能の衰えによって起こることもあります。
判断が難しい場合もあるので、犬の異常行動がみられたら、早めに動物病院を受診しましょう。
認知症は治せるのか
認知症には、いくつかの治療方法があります。
- 食事療法
- 薬物療法
- 生活習慣の改善
主にこの3つの方法を組み合わせながら、治療を行います。
薬物療法は症状の進行を抑える効果が期待できますが、現時点では認知症を完治させる特効薬は見つかっていません。
認知症は少しずつ進行していく病気なので、これらの治療方法を用いて病気の進行を抑えます。
治療は大変なことが多いですが、飼い主さんや家族が協力しながら治療を進めていきましょう。
何歳から認知症になるのか
犬の認知症は10歳を超える頃から発症が始まり、13歳くらいから急増します。
そして15歳〜17歳頃までは増加傾向にあるので、シニア期になると犬の様子はしっかりと観察してあげましょう。
17歳以上になると、半数以上の犬に症状の兆候がみられるといわれています。
しかし、認知症は高齢のすべての犬が発症するわけではありません。
犬が若いうちから、認知症を未然に防ぐために対策を行うとよいでしょう。
認知症になりやすい犬種
- 柴犬
- 秋田犬
- 甲斐犬
主に日本犬が認知症になりやすいといわれています。
中でも、飼育頭数が多い柴犬に発症が多くみられます。
日本犬が認知症を発症しやすい理由は、まだはっきりとわかっていません。
一方で、洋犬は認知症にかかりにくいといわれています。
洋犬とは、主に以下のような犬種です。
- ゴールデンレトリバー
- チワワ
- ミニチュアダックスフンド
- ラブラドール・レトリーバー
- バグ
洋犬が認知症にかかりにくい理由も、まだはっきりとはわかっていません。
しかし、日本犬と比べると洋犬の認知症発症率は低い傾向にあります。
認知症を未然に防ぐには
犬の認知症を未然に防ぐために、若いうちから頭を使う遊びなどを行うとよいでしょう。
犬の認知症は人間と同じく、一度発症してしまうと治療は極めて難しい病気です。
現時点では、認知症の特効薬はないといわれています。
そのため、認知症を未然に防ぐための対策が必要です。
犬の認知症を防ぐために、脳に刺激を与える、脳が活性化される生活ができるとよいでしょう。
たとえば以下のような行動は脳が活性化されやすく、おすすめです。
- 頭を使うおもちゃなどを与える
- 散歩コースを変えて刺激を与える
- ドッグランなどで、ほかの犬とコミュニケーションをとる
- おやつが入った宝探しなど、頭を使う遊びをする
- 犬と触れ合う、スキンシップをとる
犬の気持ちや脳に刺激を与える生活が送れると、認知症の予防にもつながるでしょう。
いつもと遊び方を変えたり、散歩ルートを変えることも犬にとっては大きな刺激になるのでおすすめです。
飼い主と犬が一緒になって楽しめる生活が理想的ですね。
まとめ
犬の認知症の症状やなりやすい犬種、未然に防ぐためにできる行動について紹介しました。
現代では犬の高齢化が進み、犬と一緒に長い間生活ができる環境になりました。
大切な愛犬とずっと一緒に生活できることは、飼い主さんにとってとても喜ばしいことです。
しかし、高齢になればなるほど認知症のリスクが高くなることも事実です。
普段から認知症を未然に防ぐ行動も必要ですが、飼い主は犬が高齢になると、認知症を発症しやすくなることを念頭に置く必要があります。
そのため、犬が若いうちから、犬の脳や感情に刺激を与えられる生活をめざしましょう。
毎日同じ遊び方や同じ散歩ルートにしている飼い主さんは、これを機に遊び方や散歩ルートを変えてみるとよいでしょう。
犬だけではなく飼い主さんも一緒に楽しめる生活にすることで、刺激的な生活が長続きします。
大切な愛犬が、毎日ワクワクして飼い主さんと楽しめるような生活にしてあげましょう。