「犬の餌は種類があまりに多くて、どうやって選べばいいのかわからない」
と感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
犬の餌となるドッグフードにはさまざまな種類があり、犬の体質や年齢などによって分けられていることが多いです。大切な愛犬の栄養になるドッグフードは、きちんと愛犬にあったものを選んであげたいですよね。
今回は、愛犬のドッグフード選びにお困りの飼い主さんに向けて、ドッグフードの種類や与え方などについて解説します。ぜひ今回の内容を参考にして、愛犬にぴったりのドッグフードを選んであげてください。
犬の餌の主な種類
最近では、犬の体の大きさやライフステージに合わせて、さまざまなドッグフードが用意されています。
- 形状別
- 年齢別
- 犬の種類や大きさ別
- 症例別(病気別)
ドッグフードは、主にこれらの4つで種類が分かれています。
愛犬の年齢や食べやすい形状などを考慮しながら、愛犬にぴったりのドッグフードを選んであげましょう。
形状別
ドッグフードの形状は、以下の4種類に分類されます。
- ドライフード
- ソフトドライフード
- セミモイストフード
- ウェットフード
ドライフード
ドライフードは、水分がほとんど含まれていないことが特徴です。
カリカリとした食感で、一般的にドッグフードというとドライフードを思い浮かべる方が多いでしょう。
ドライフードは水分がほとんど含まれていないため賞味期限が長く、長期保存ができます。
また、ほかのドッグフードよりも栄養価が高いことが多く、愛犬の健康管理にも向いています。
ソフトドライフード・セミモイストフード
ソフトドライ・セミモイストのドッグフードは、ドライフードと比べて水分量が多くやや柔らかいことが特徴です。
そのため、歯が弱い幼犬や老犬はソフトドライ・セミモイストフードを与えることで食事がしやすくなります。
さらに水分を多く含んでいるため、犬は食事と同時に水分補給をすることができます。
ウェットフード
ウェットフードは水分量が75%ほどあり、とても柔らかく歯が弱い犬でも食べやすいです。
ほとんどが水分なので、ドライフードに比べて全体のカロリーは低くなっています。
そのため、ウェットフードはダイエットにも向いているといえるでしょう。
年齢別
犬は、成長時期によって必要な栄養素が違います。
ドッグフードは犬の年齢にあわせて選ぶことをおすすめします。
幼犬
幼犬の時期は、筋肉や骨格が一番発達する時期です。
そのため、必要な栄養素をバランスよく摂取できるドッグフードを選ぶ必要があります。
まだ幼く歯が発達していない時期は、硬いドッグフードを食べることはできないので、ドライフードをふやかして与えるようにしましょう。
歯が生え揃ってきたら、少しずつ硬いドッグフードに切り替えることができます。
成犬
成犬は、犬が最も活発的でとても元気な時期です。
「成犬用」と表示のあるドッグフードを与えるようにしましょう。
まだ若い成犬はとても元気ですが、7歳頃になると運動量が減って、エネルギーの消費量も落ちてきます。
犬の運動量が落ちているにも関わらず、これまで通りの量で食事を与えると、カロリーの過剰摂取となり肥満体型になりやすいです。
そのため、犬の運動量が減ってきたなと感じたら、ローカロリーのドッグフードに切り替えることも検討しましょう。
老犬
老犬になると運動量が大幅に低下し、消化機能も衰えてきます。
そのため、成犬のように一度にたくさんのドッグフードを食べるということが難しくなります。
しかし、必要な栄養を摂るためにも食事の量を減らすことはおすすめできません。
一度にたくさんの量を与えるのではなく、回数を分けるなどして必要な栄養を摂取できるようにしましょう。
最近では、老犬向けのドッグフードも販売されています。
犬が高齢になってからあまり食べなくなることがあれば、ドッグフードの切り替えを行いましょう。
犬の種類や大きさ別
犬の種類や大きさによっても、おすすめできるドッグフードは変わります。
最近は小型犬用・中型犬用・大型犬用といったように、犬の大きさに合わせて開発されたドッグフードが販売されています。
体の大きさによって必要な栄養素や食事量などは変わってくるので、愛犬の体の大きさにあったドッグフードを用意してあげるとよいでしょう。
ほかにも下記のように、それぞれの犬種にあわせたドッグフードが販売されています。
- チワワ専用
- トイ・プードル専用
- ミニチュア・ダックスフンド専用
こういったドッグフードは、犬種にあわせて量や栄養バランスが調整されています。
症例別(病気別)
健康状態が悪く、特定の病気にかかっている犬に向けて、栄養バランスが調整されたドッグフードが作られています。
それが『療法食』というドッグフードです。
病気になった犬は、症状に応じて特定の栄養素を制限する必要があります。
しかし、症状にあわせて飼い主さんがご飯を用意するのは、とても大変なことです。
療法食は、そうしたニーズに応えるために開発されました。
現在では、主に以下のような病気や健康状態に対応した療法食があります。
- ダイエット
- 糖尿病
- 消化器系の病気
- アレルギー対応食
- 腎臓病
療法食は獣医師の指導の下で与えるものになりますので、健康な犬には通常の総合栄養食のドッグフードを与えましょう。
手作りの方法
ドッグフードは、飼い主さんの手作りのものを与えることもできます。
手作りのご飯は、一体どのようにして作るのでしょうか。
手作りご飯の作り方や、注意点をまとめました。
餌の作り方
前章で紹介した通り、ドッグフードは総合栄養食です。
手作りご飯にする場合は、犬の栄養バランスが偏らないようにメニューを考えましょう。
特に、愛犬が好きな食材だけを入れてしまうと、偏食のきっかけになることがあります。
そのため、いろんな食材をバランスよく取り入れるようにしましょう。
愛情のこもった手作りご飯で、愛犬に喜んでもらいたいですね。
気を付けるポイント
愛犬に手作りご飯を与える時は、以下のことに気を付けましょう。
与えてはいけない食材を入れない
犬に与えてはいけない食材は、以下のものがあります。
- チョコレート
- ネギ類
- ぶどう
- レーズン
- キシリトール
- 鶏の骨
これらの食材は、犬に与えると中毒症状を引き起こすことがあるので注意しましょう。
味付けは薄目
人間のご飯と同じく、犬のご飯も塩分が多いものは避けた方がよいでしょう。
塩分過多にならないように、調整して作るようにしてください。
熱いものが苦手
犬は、熱い料理が苦手です。
手作りご飯の最適な温度は、38~40℃程度です。
できたてで熱い場合は、ご飯を冷まして犬の舌をやけどさせないように気を付けましょう。
犬のおやつについて
与え方
犬のおやつは、人間のおやつとは役割が違います。
おやつは、主食以外の間食として一時的に与えるものです。
犬にとって必需品ではありませんが、ご褒美や遊びのために与えられることが多いです。
しつけのご褒美として与える際は、飼い主さんとのコミュニケーションをとるためなどの目的を持って与えるようにしましょう。
おやつは一度にたくさんあげる必要はなく、小さくちぎって回数を増やした方が、愛犬も飼い主さんも楽しさや喜びを感じられます。
事前に回数や量を決めて、愛犬と一緒におやつの時間を楽しめるとよいですね。
おやつの量
おやつを与える際は、犬にとって1日に必要な栄養やカロリーを意識しましょう。
そのためにまずは、愛犬に必要な栄養やカロリーを把握しましょう。
カロリーがわからない場合はドッグフードを基本として、おやつは全体の10~20%ぐらいに抑えるとよいでしょう。
おやつをあげすぎてドッグフードを食べなくなったり、必要以上にカロリーを摂取してしまうことは、愛犬の健康に悪影響を及ぼしてしまいます。
愛犬が食事前に満腹にならないように、食事前にはおやつをあげないなどの工夫が必要です。
おやつの種類
犬のおやつには、主に以下のものがあります。
ササミジャーキー
ささみジャーキーは、硬すぎず柔らかすぎない絶妙な歯ごたえが特長です。
そのため、歯が弱い幼犬や老犬も食べることができます。
歯磨きガム
歯磨きガムは、おやつを楽しみながら愛犬のお口の健康を守ることができます。
愛犬の好みにあわせて、硬さや柔らかさを調節してあげましょう。
ほねっこ
ほねっこは、食べることでカルシウムを多く摂取して、健康な骨格と筋肉の維持をサポートできるおやつです。
さまざまな味が用意されているので、愛犬が好む味を選んであげるとよいでしょう。
まとめ
ドッグフードやおやつの種類、与え方などについて解説しました。
ドッグフードには、さまざまな種類があります。
犬種や犬の体の大きさによっても必要な栄養バランスや量は違うので、愛犬にあったドッグフードを与えるようにしましょう。
最近では、犬種や体の大きさにあわせて栄養素や食材のバランスを考えて、その犬に合うように作られたドッグフードも販売されています。
愛犬の好みや体調にあわせて手作りご飯をあげることもできますが、毎日手作りご飯を作るのは手間がかかり、なかなか難しいかもしれません。
そういった時は、犬種や体の大きさにあわせて作られているドッグフードを与えるとよいでしょう。
ドッグフードは必要な栄養を、バランスよく摂取することが可能です。
また、時期や体調によっても、愛犬のドッグフードの好みは変わることがあります。
食べる量や食事の様子をみながら、愛犬のお気に入りドッグフードを見つけてあげてください。