愛犬とのスキンシップの一環で、犬の耳の状態をチェックされている飼い主さんもいらっしゃると思います。
「犬の耳が赤くなっているのは病気のサイン?」
「動物病院に連れて行った方がいいのかな?」
愛犬の耳が赤くなっていると、病気なのではないかと不安になりますよね。
犬の耳は、普段は薄いピンク色です。犬は興奮するだけでも耳が赤くなるので、病気との見分け方は難しいかもしれません。
しかし、もし赤くなった耳を犬が気にしているようなら、病気の可能性があります。
必要に応じて動物病院を受診しましょう。
本記事では、犬の耳が赤い時にチェックしたいポイントと、耳が赤くなった時に考えられる原因を解説します。愛犬の耳の赤みが気になる飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。
耳の不調3つのチェックポイント
犬の耳が赤くなっている時は、以下の3つのことをチェックしましょう。
- 耳の内側の状態はどうか
- 強い臭いがしないか、いつもより汚れていないか
- 耳を気にするしぐさをしていないか
この3つをチェックすることで、耳の赤みは病気によるものなのかをある程度判断できます。
耳の内側の状態はどうか
犬の耳の色は、健康な状態であれば白〜薄いピンク色です。
気持ちが興奮している時に耳が赤くなることがありますが、病気の時も耳は赤くなります。
犬の耳が赤く、以下の症状がある時は、病気である可能性を疑った方がよいでしょう。
- 耳の内側の皮膚が赤くただれている
- かさぶたができている
- 耳の内側が腫れている
このように耳の内側の状態がいつもとは違う場合は、動物病院で診察を受けましょう。
強い臭いがしないか、いつもより汚れていないか
犬の耳が赤い時は、耳の内側の臭いや汚れをチェックしましょう。
犬の耳は自浄作用があるため、健康な状態であればほとんど臭いはありません。
また、耳垢も少量程度であれば無害です。
もし不快になるほどの臭いがしたり、大量の耳垢がついていれば、病気の可能性が高いでしょう。
症状がひどい場合には、耳の内側に膿がついていることもあります。
気にするしぐさをしていないか
赤くなった耳を犬が気にしている時は、注意が必要です。
犬が以下のようなしぐさをしていれば、耳の不調を訴えている可能性があります。
- 首をしきりに振る
- 耳の中や耳の後ろを頻繁にかく
- 耳を床にこすりつける
- ほかの犬が愛犬の耳周りを舐める
- 耳を触られることを嫌がる
これらのしぐさがあれば、犬は耳の状態を不快に感じていることが多いです。
犬が耳をかくしぐさは普段もよくみられますが、執拗に耳をかいている時は異常が起きているサインです。
普段の様子もしっかりと観察して、異変を素早く見極められるようにしましょう。
赤くなった時に考えられる原因
耳が赤くなった時に考えられる原因は、以下の通りです。
- アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎による炎症
- 細菌性外耳炎によるもの
- 耳ダニ症によるもの
それぞれの原因について、詳しく解説します。
アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎による炎症
近年、食べ物やハウスダストによるアレルギーや、アトピーを発症する犬が増えています。
アトピーやアレルギーが原因のアトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎が、犬の耳が赤くなる原因と考えられています。
耳の不調と同時に皮膚疾患を起こしていることもあり、放置していると症状が慢性化する可能性があることもあります。
治療方法は犬によって異なるので、動物病院の受診が必要です。
適切な治療方法で、生活に支障がないレベルまでかゆみを抑えなければいけません。
もしアトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎であった場合は、内服薬や外用薬で治療します。
細菌性外耳炎によるもの
細菌性外耳炎も、犬の耳が赤くなる原因の一つです。
細菌性外耳炎は、免疫バランスが崩れたり通気が悪い環境が続いた際に、皮膚に常在する細菌が増殖して悪さを起こす病気です。
発症すると、耳が赤く腫れたり湿疹ができることもあります。
特に垂れ耳であったり外耳道に毛が密に生えている犬種は、耳の中が蒸れやすいので細菌が繁殖しやすいです。
耳の中が蒸れやすい犬種は、梅雨の時期は特に注意するようにしましょう。
適度な耳掃除も、細菌性外耳炎の発症を防ぐ効果が期待できます。
耳ダニ症によるもの
耳ダニ症によっても、犬の耳は赤くなります。
耳ダニ症は、ミミヒゼンダニという目視できないほどの小さなダニが、犬の耳に寄生することで発症します。
とても強いかゆみをともなうことが多く、耳ダニ症は犬にとって大きなストレスです。
ほかにも、黒い耳垢が大量に出ることが耳ダニ症の特徴です。
すでにミミヒゼンダニに感染されている犬と触れ合うことで、自分も感染してしまうケースがよくみられます。
耳ダニ症は、動物病院での治療が必要です。
犬にとっては辛い症状が続くので、少しでも疑わしいしぐさがあれば、すぐに獣医師による診察を受けましょう。
赤くなっていたら迷わず病院へ行きましょう
耳の不調は、犬にとって大きなストレスとなります。
犬の聴覚はとても優れており、危険を察知したり、コミュニケーションをとる時に役立っています。
そのため、少しでも不調が続くと愛犬の生活に支障が出るでしょう。
もし耳の赤みの原因が病気である場合は、早めの治療が必要です。放置して重症化や慢性化してしまうと、
完治までに長い時間がかかります。
犬の赤くなっていることに気づいたら、自己判断はせず、まずは動物病院で診てもらいましょう。
診察を受けることで、もし病気であった場合はすぐに治療に移ることができます。
まとめ
犬の耳が赤くなる原因や、赤くなった時のチェックポイントを紹介しました。
犬の耳は、聴覚で危険を察知したり、耳の動きによってコミュニケーションを図ることができる大切なものです。
その耳が不調になることによって、犬の生活に支障が出てしまうでしょう。
もし愛犬の耳が赤くなっていることに気づいたら、耳の内側の状態をチェックしてあげてください。
一時的な興奮によるものであれば問題はありません。
しかし、異臭がしたり大量の耳垢がついていると、病気の可能性が高くなります。
耳の不調によって愛犬がストレスを抱えてしまわないよう、普段からの耳の状態をチェックして、
不調に気づいてあげることが大切です。
愛犬とスキンシップをとりながら、定期的に耳の状態を確認してあげるようにしましょう。