犬と猫、病院代はどれぐらいかかる?通院する3つのメリットを解説

犬、猫を迎えるにあたって、健康管理をする際に病院へ行くことは必須になってきます。今後長くペットの世話をするための予算を組む際には、獣医師の費用を考慮しなければなりません。

ペットはフードやグルーミング、おもちゃなどの用品だけでなく、少なくとも年に1回は動物病院へ行きます

病気にならなくても、下記のようなタイミングで毎年必ず受診をする日がやってきます。

  • 定期検診
  • フィラリア検診
  • ワクチン接種
  • 狂犬病接種

また、ペットが怪我をしたり病気になったりしたときには、緊急サービスを受けるための費用もかかるでしょう。家族の一員である愛犬や愛猫には、ずっと元気に長生きしてほしい。すべての飼い主さんがそう願っているはずです。

そのために、とくに初めてペットを迎える方は一般的に病院でかかる費用や頻度が気になるところではないでしょうか。そこでこの記事では、動物病院にどれぐらいの費用がかかるか、通院するメリットも合わせて解説します。

犬と猫の病院代と利用頻度の目安

犬と猫、またその種類によってもかかりやすい病気がありますので、迎える犬種や猫種の性質とともに事前に確認しておきましょう。初めての診察はおおかたワクチン接種です。

初診時には、獣医師が一般的な健康診断と健康状態の確認を行います。獣医師は、あなたのペットの情報をカルテに記録して保管します。簡単な健康チェックとして、ペットの体重測定、心臓と肺の音を聞く、体温を測る、耳・目・生殖器のチェック、歯や口の中を調べる、排泄物の検査などを行うでしょう。

またその初診日から、ペットの予防接種スケジュールが毎年決められるのです。

病院代

病院や病気の種類、また年齢により費用はさまざまですが、平均した金額を記します。

■動物病院に1ヶ月にかける費用として、

・大型犬 9,281円/中型犬8,183円/小型犬8,217円

・猫 6,991円

■1つの病気でかかった治療費の最大額

・大型犬 74,893円/中型犬 59,386円/小型犬66,533円

・猫 54,197円

という調査結果※があります。犬の方が病院費が高めになりやすく、人間と比べても高額な印象です。

利用頻度

1年間の病院利用頻度を比較します。

・大型犬 10.1回/中型犬 8.1回/小型犬 8.2回

・猫 6.6回

という調査結果※があります。こちらも犬の方が多く通院している傾向にあります。

※日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」

なぜペットの病院費は高額になりやすいのか

ペットの病院費が高額なイメージをもたれている方は、少なからずいるのではないでしょうか。しかし、それは人の病院費と比べるからであって、公的なシステムを理解すれば納得できるはずです。大切な愛犬・愛猫のことを考えて、いざという時の治療費を備えておくことも必要になります。

人間とは違う全額負担によるもの

・人間のように公的医療保険がない

日本は国民皆保険制度があり人は医療にかかると、病院費用の3割負担が国で決められていますが、ペットには公的な医療保険がありません。その代わりに現代では、民間のペット保険が充実していますので、パンフレットなどを取り寄せて検討してみるのもよいかもしれません。

・この治療であればいくらといった金額が統一されていないので、病院によって高くなることがある

動物病院は自由診療になるので、病院によって金額が異なります。大体の相場はあるものの、場所や設備などで変動する場合が往々にしてあります。自宅から近い評判のよい動物病院を金額も含めてリサーチしておくことが賢明でしょう。

備えることも大切

・ペット保険

一昔前と比べて、現在はペット保険もかなり充実しています。アニコムやアイペットなどよく聞く保険会社のほかにも、人の生命保険会社がペット保険を取り入れている場合も多く見られます。ペット保険に加入するとプランにもよりますが5割~8割程度、保険会社が負担してくれるシステムです。

ほとんどの動物病院は保険対応していますが、かかりつけの病院が加盟している保険会社を確認しておきましょう。そのうえでペット保険の見積もりをしてもらい、比較してみるのもいいかもしれません。

・ペット貯金

ペットに予期せぬことが起こる前に、経済的な選択肢を考えておくことは飼い主の責任でもあります。ペットの医療費を支払うための指定預金口座を開設して貯金をし、かかった病院費をそこから支払うといった普段の生活費と分けて考えるのもひとつの手段です。

飼い主さんのなかには、どんな状況にも対応できるようにと、毎月一定額を預貯金口座に入れている方もいます。保険会社では、毎月保険料を支払う必要がありますが、貯金は愛するペットのために自己管理をしっかりもって預金して行かなければなりません。

とくに高齢になると病院費は嵩むものです。幸いにもペットが生涯にわたって治療を必要としなかった場合は、そのペットの最期に貯金したお金を準備することができます。

定期的に通院する3つのメリット

病院は、病気になってから行く以前に、定期的な健康診断をして愛犬、愛猫の体の状態を常に把握しておくことが飼い主の役割であり責任です。ペットの「親」として、ペットの健康や安全に気を配るのは皆さんも当然のこととして考えられていることでしょう。

定期的に獣医師に診てもらうことで、ペットが必要とするケアをスムーズに受けることができます。また、優良な獣医師や動物病院は、夜間診療の紹介を含めて緊急時にペットの命を救うことも可能です。定期的に動物病院に通うことで、ペットは以下のようなメリットを得ることができるでしょう。

順調に成長しているか診断

仔犬期から通院することで、成長期に順調に育っているかを診断してもらえます。その過程で、病気に限らずあなたの犬や猫が悪い行動をしている場合も獣医師に相談できます。獣医師は、ペットの精神的、感情的、肉体的な状態の評価と適切なアドバイスをし、あらゆる面でケアしてくれるでしょう。

定期的な健康診断には、必ず身体検査と体重のチェックが含まれます。ペットが肥満であったり、体調が悪かったりすると、多くの健康上の問題が発生する可能性があるので、定期的にチェックすることは大切なのです。動物病院では、これらの項目を定期的に監視し、何か異常があった場合にはすぐに対処できるようなシステムが整っています。

病気の時との比較ができる

仔犬期からの元気な時の記録が病院に残るので、病気にかかった時との比較がしやすくなります。また、ほとんどの動物病院では、ペットがより長く健康でいるための予防医療プランを提供しています。

予防のための健康管理として、食事、運動、予防接種、投薬など、ペットのケアについて獣医師と話し合うこともできます。また、普段の生活の中でペットにちょっとした不調が現れたときも電話などで早急に獣医師に相談しやすいでしょう。動物病院との情報のシェアは、常にペットの健康に万全を期すことができるのです。

早期発見・早期治療

あなたの犬や猫が病気の初期段階にある場合、定期的な検診でそれが現れ、すぐに治療を始めることができます。病気の早期診断・発見と治療により、不必要な痛みや苦しみを防ぎ、ペットの回復を早めることができるでしょう。

またペットは歳を取る速度が人間よりもはるかに早く、10年も経たないうちに高齢になります。病気の早期発見はもちろん、ずっと通って診てもらっていれば、その子にあった治療方法の選択や相談が可能となるでしょう。

まとめ

愛犬や愛猫にはいつまでも元気でいてほしいですよね。ペットにとっても、飼い主にとっても、病気になってから回復するより病気にならないように予防する方が良いに決まっています。毎年のフィラリア検診の際には必ず動物病院へ行くことになるので、その際に一緒に健康診断をしてもらいましょう。

獣医師に定期的に診てもらえば、ペットは予防的な治療を受けることができ、より健康な状態を長く保つことができます。長い目で見れば、深刻な健康問題の可能性を減少させることになるので、飼い主さんの安心感を維持するのにも役立つでしょう。

またペットの健康状態を、かかりつけの動物病院と飼い主とで共有すれば良好な関係も築けますね。困った時にも相談しやすく飼い主の安心材料として、病院とのお付き合いはペットがずっと健康で長生きできる秘訣とも言えるのです。

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