犬(オス)の去勢手術について

オスの犬を飼っている皆さん、去勢手術はしていますか?去勢手術は、男の子の犬を家族に迎えたら、手術をするかしないかは別として、考える必要があります。

今回は、男の子の去勢手術についてまとめてみました。特に、男の子の犬を飼っている方は、ぜひ参考にしてください。

1.去勢手術の必要性

そもそも、去勢手術をする理由はあるのでしょうか?まず、ペットの去勢手術は環境省も推奨してます。過剰繁殖による被害の事例などをあげ、ペットを飼おうといったガイドラインも発行しています。

犬が過剰繁殖すると、居住環境が荒れ、このことに対し政府機関だけでなく全国の自治体なども解決のために動いています。

また、自治体によっては、手術をした動物愛護センターから助成金がもらえることもあります。

【参考資料】
子犬と子猫の適正譲渡ガイド

環境省HP

以上のことから、犬を飼ったら去勢手術を推奨する動きが社会に浸透していってます。去勢手術を受けさせるか否かは、飼い主さんの裁量によるといっていいでしょう。

下記に去勢手術を受けることによる効果を記載致します。もし記事を読んで「うちは去勢手術しなくてもいいかな」と感じたら、無理に受けさせる必要はありません。

2.【去勢手術をすることでの効果】

・繁殖防止

_去勢をしていないと、同じ部屋で女の子の犬を飼っている場合や、外に連れ出したりした際に、目を離した隙に交尾し、他の女の子の犬に予期せぬ妊娠をさせてしまうこともあります。

去勢手術をすることでこのような事故を防ぐことができます。

・ストレスの軽減

_去勢をしないと、交尾に対する欲求や、他の犬に対して威嚇する、縄張り本能に抗えなくなり、ストレスを感じやすくなってしまいます。

また、吠える、飼い主のいうことを聞かなくなるなど凶暴化し、手に負えなくなる事もあります。去勢手術をすることにより、これらのストレスや凶暴化の予防となります。

・病気予防

_去勢手術では睾丸を摘出するため、『精巣腫瘍』などの病気にかかることはまずなくなります。

特に、陰睾(いんこう)でお腹の中に精巣が残ってしまっている男の子は癌にかかってしまうリスクが高いことが発覚したため、こういった場合は去勢手術をすることをおすすめします。

また、『前立腺』や『肛門周囲腺腫』、『会陰(えいん)ヘルニア』など、男性ホルモンに影響される疾患の予防や治療にも繋がります。

また、てんかんや内分泌異常など、全身性疾患のコントロールに去勢手術が有効となるケースもあります。持病持ちの犬の去勢手術をする際は、持病について事前に相談をしましょう。

・マーキングが減る

_性の成熟が進んでいくと、縄張り意識が芽生え、マーキング行動をとります。これは、男性ホルモンによるものです。

成熟の初段階で去勢手術をしておけば、男性ホルモンの分泌が抑制され、マーキング行動も抑制されます。

しかし、成熟が進んでからの去勢手術となると、マーキングがルーティーン化してしまい、治らないこともあるため、早めの去勢手術をおすすめします。

3.【去勢手術のデメリット】

・太りやすくなる

_去勢手術をすると、太りやすくなります。これは、性ホルモンの分泌バランスが崩れるためです。

去勢手術後に顕著に体重の変化が現れた際は、フードの量を調整や、ダイエット用の低カロリーなフードに切り替える、たくさん運動をさせるなどしましょう。

・性格がマイナス方向へ変化

_犬は基本、野生的な性格をしていますが、中には引っ込み思案な犬も存在します。こういった犬が去勢手術をするとさらに引っ込み思案になり、自信を無くしてしまう事もあります。

もし愛犬が引っ込み思案で心配な場合は、ドッグトレーニングを受けさせるなどをしてから去勢手術をするといいでしょう。

4.去勢手術の費用

犬の去勢手術の費用は病院や入院日数、犬の大きさなどにより異なります。手術前の検査や入院費など全て含めておおよそ30,000〜70,000円前後が一般的と言われています。

事前に手術する病院に確認しておきましょう。また、年齢の重ねた犬のほうが子犬より費用の負担が大きくなりますので、

「いつか手術したい」と考えているならば、早めの方が安くておすすめです。

5.ペット保険は適用されるの?

結論からいうと、適用外です。去勢手術は健康な身体に対して行う手術であり、ペット保険は怪我や病気の治療費を補償するものであるためです。

しかし、別の怪我や病気にかかり、その際の治療のために去勢手術が必要になった場合は補償されることがあります。

6.助成金は支給されるの?

では、保険が適用されないなら助成金は出ないのでしょうか?

各都道府県の自治体の状況を調べたところ、都心では助成金支給に対する動きが広まっており、適用されている地域がぼちぼちと見受けられましたが、そのほか地方自治体ではまだ適用されている地域が少なかったです。

しかし、前述のように環境省も去勢手術を推奨していることから、今後各地域で去勢手術の助成金支給が浸透していく可能性はあるでしょう。

詳しくは、お住まいの管轄の市役所や動物愛護センター、動物病院などに直接確認してみるといいでしょう。

7.まとめ

今回は、去勢手術をする理由や効果、手術時の費用についてまとめました。

ここ最近は去勢手術をすることが浸透していますが、犬の健康面や費用面ですぐに去勢手術を受けられないといった飼い主さんも多いはずです。

しかし先述のとおり、犬が妊娠や病気にかかるリスクや、大きくなってからのほうが手術費用が高くなるなど、ご自身の手間がかかるので、もし犬の健康面や費用面に問題がなく、「いつかは手術を」と考えているならば、犬が小さいうちに済ませましょう。

そして、費用面が厳しいというのであれば動物病院に相談してみたり、助成金を申請できるか確認してみるなどして動いていくといいでしょう。

犬の健康面の問題で去勢手術を受けさせるか悩んでる場合については、動物病院に相談し、去勢手術を受けさせるリスクなどを考慮してから判断しましょう。

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