柴犬といえば、賢く飼い主に忠実な日本を代表する犬種です。近年では海外でも人気のある犬種として親しまれています。そしてもちろん日本での人気もすさまじいものがあり、柴犬を飼っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
「そんな柴犬の飼い主さんは、トリミングは自分でしていますか?」「トリミングサロンに任せているでしょうか?」
他の飼い主さんがトリミングサロンに連れていくか、自分でトリミングするかの割合は気になるところでしょう。「いぬなび」での全国の柴犬などの中型犬を飼っている飼い主さんの調査です。
- トリミングサロンを利用している→28.8%
- トリミングサロンを利用していない→71.2%
このように、中型犬では利用していない人が半数以上をしめています。これは、ビーグルや柴犬などのカットが必要のない犬種が多いためではないかと思われます。
では、トリミングサロンを利用していない人はどのようにトリミングしているのでしょうか?
- 自分でシャンプーやカット→73.8%
- 何もしていない→29.4%
- 知人に頼む→5.8%
最も多い回答は、自分でトリミングするの73.8%でした。何もしていない人もいるのは、あまりよくない傾向ですね。知人に頼むという手もあるのかと、少し驚きました。知人に愛犬が懐いている人がいればいいかもしれませんね。
自分でトリミングする飼い主さんが多いということなので、ここでは柴犬を飼っている飼い主さんに向けてやトリミングが必要なタイミング、トリミングのポイントや毎日のお手入れで必要なことを解説していきたいと思います。
是非、今後の楽しい柴犬との生活の参考にしていただければ幸いです。
柴犬にトリミングは必要か?
柴犬は日本の四季に適していますが、実は被毛のお手入れが欠かせない犬種です。
健康維持のために、他の犬種と同じく、トリミングは必ず必要と言えるでしょう。
柴犬には、「換毛期」という毛が生え変わる時期が春と秋の年2回あります。
柴犬の被毛は二層構造をしており、「ダブルコート」と言われる毛質です。
この「ダブルコート」という毛質は、上毛と下毛の二層からなっています。
- 上毛…比較的硬くしなやかな毛質で、一年を通して生えているのが特徴
- 下毛…上毛に比べ柔らかく、綿毛のような毛質で体温保持をしたりする役割を担っている
この下毛が換毛期になると生え変わるのです。
それは一気に生え変わるのではなく、脇→頭部→四肢→胸→背中→大腿部の順番で少しずつ生え変わっていきます。
元々抜け毛が多い犬種の柴犬ですが、換毛期にはかなりの量の毛が抜けるので、お手入れは欠かせません。
トリミングのポイント
では、トリミングのタイミングはどのような時にやればいいのでしょうか?
トリミングのやり方にはどのようのすればいいのでしょうか?
ここから詳しくご紹介していきます。
トリミングが必要なタイミング
自宅で柴犬をトリミングする際には、仔犬のうちから慣れさせておくことが大切です。
トリミングは恐くないことを覚えさせてあげましょう。
成犬になってから、いきなり爪切りやシャンプーをすると、驚いて暴れて逃げてしまうことがあります。
トリミングをするタイミングとしては、月に1回くらいが理想的でしょう。
ここで注意したいのが、汚れたからと言って頻繁にシャンプーをしてしまうことです。
柴犬の皮膚は非常にデリケートなため、頻繁にシャンプーをしてしまうと、皮膚や被毛に必要な皮脂までも洗い流してしまい、皮膚炎にかかりやすくなってしまいます。
お散歩などで汚れてしまった場合は、濡らしたタオルなどで拭いてあげるとよいでしょう。
トリミングのやり方
ここでは、自宅でトリミングするときのやり方について解説していきます。
他の記事で、犬のトリミングのやり方の方法を詳しく解説したので、ここでは柴犬ならではの換毛期の被毛のお手入れの仕方について詳しく紹介していきたいと思います。
まず、柴犬をの被毛のお手入れにはいくつか道具が必要です。
- コーム
柴犬のトリミングには必須の道具です。毎日コームをかけてあげることで、普段のトリミングがとても楽になります。全身に使えます。
- スリッカーブラシ
こちらも柴犬のお手入れには必須のアイテムとなります。
コームでとかしていて見つかった毛玉などはスリッカーで優しくほぐしてあげましょう。
スリッカーブラシにはハードタイプとソフトタイプがあります。
慣れるまではソフトタイプを使うといいでしょう。
ただし、柴犬にはハードタイプのほうがあっているので、慣れたら徐々にハードタイプに切り替えます。
スリッカーは慣れるまでは使い方が難しく、皮膚を傷つけてしまうこともあるため、慣れるまでは慎重に使用しましょう。
- ファーミネーター
こちらは、必須ではありませんが、あると便利な道具です。
スリッカーでとかした後に使う「アンダーコートを抜く道具」です。
これがあると、格段に被毛のお手入れが楽にできます。
道具の使い方
先ほど紹介した3つの道具の持ち方や使い方について解説していきます。
- コーム
コ-ムブラシは、3/1のところを、握手をするように軽く持ちます。
愛犬の身体に沿って髪の毛をとかすように優しく動かしましょう。
- スリッカーブラシ
スリッカーブラシは、人差し指と親指で柄の部分を持ち、のこりの指でスリッカーを支えます。
動かし方は、手の甲側に平行にスナップをきかせるように動かします。
スリッカーは先端が針のように非常に細いため、ひっかくような動かし方は非常に危険なのでやめましょう。
- ファーミネーター
ファーミネーターはスリッカーと同じ持ち方をします。
力を入れず、歯を水平に動かします。
道具を使った毛のとかし方
柴犬が嫌がらないように毛をとかすには、なるべく引っ掛かりの無いように気を付けてあげることが大切です。
道具の使い方の順番は
- スリッカーブラシ
- コーム
- ファーミネーター
という順番で使用していきます。
換毛期では部分ごとに毛が抜け落ちていきますので、まずは毛が生え変わろうとしているところを重点的に、
スリッカーでとかしていきます。
動かし方は、手の甲側に必ず水平に、スナップをきかせながらとかしていきます。円を描くようにとかすと、
上手くとかせます。なるべく力を入れないように手首を柔らかくつかいましょう。
スリッカーに毛がたまったら、コームですくいあげるようにすると、簡単にスリッカーの毛が取れます。
次に、毛が抜けなくなったらコームで全体をとかします。
この時に引っ掛かりがあれば、またスリッカーに持ち替えて引っ掛かる部分をとかしてからコームをかけます。
スリッカー、コ-ムでとかし終わったら、次はファーミネーターを使ってとかしていきます。
とかす際は、四肢などの毛の薄い部分には使用しないでください。
あくまで、胴のみに使用していきます。
ファーミネーターは毛の流れに沿って、スッスッと軽くとかしていきます。とめどなく毛が抜けるので、あまりやりすぎると毛が抜けすぎてしまいます。
手触りがよくなった程度で終了させてください。
これで、柴犬の被毛のお手入れは完了です。
この後シャンプーしていくといいでしょう。
トリミング時に注意すること
- 柴犬をトリミングするときは、長時間になると飼い主さんも犬も疲れてしまうため、数日かけてトリミングするとよいでしょう。
- 柴犬をシャンプーして乾かすときに、ダブルコートの犬は毛の内側(下毛)がとても乾きにくいので、しっかりと地肌まで乾かします。また、柴犬は皮膚がデリケートなため、温風を近づけすぎないように気をつけましょう。
- 自分では重労働と感じたら、無理をせず、トリマーさんに任せましょう。
- 自分でトリミングするときは、家族2人でやるといいでしょう。(1人でやるとかなり大変なため)
普段の生活でのお手入れ
普段の生活では、こまめにブラッシングをしてあげることを心がけましょう。
特に換毛期は、毎日2~3回はブラッシングをしてあげましょう。
そうすることで、月1回のトリミングがかなり楽になりますよ。
また、柴犬は主人に忠実な性格なので、幼いころからたくさんさわってあげてコミュニケーションをとってあげてください。
そうすることで、トリミングをするときでも、嫌がらずに身体を触らせてくれるようになるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?柴犬はとても人気のある犬種なので、最近は特によく見かけるようになりました。
柴犬をお家へ迎え入れたら、なるべくたくさんスキンシップとるようにしてあげてください。
元々警戒心の強い性格の子もいます。幼いころからスキンシップをとったり、いい子にしていたらおやつをあげたりしていると、とても友好的な性格に育ちます。
トリミングもしやすくなるでしょう。
これからも愛犬をたっぷりと可愛がって、楽しい柴犬ライフを送ってくださいね。