シベリアンハスキーの赤ちゃんをどのように育てる?ハスキー犬の成長過程

シベリアンハスキー(以下、「ハスキー犬」)は、般若のような顔がかえって愛らしく、成犬になると顔つきの凛々しさに反してフレンドリーな性格な性格が魅力です。

ハスキー犬はスピッツの仲間であり、その名の通り、シベリアの北東部が原産の作業犬で冬はそり犬として、夏はボートを引く犬として人々と生活を共にしてきました。

そしてハスキー犬は、90年代に佐々木倫子作のマンガ、『動物のお医者さん』で主人公と運命的な出会いをして、主人公が獣医を目指すキッカケとなった犬で、当時ハスキー犬の大ブームを巻き起こしました。ハスキーという名前は遠吠えの時の声がかすれていてハスキーだったからです。マンガで描かれているハスキー犬のチョビのかわいさを見るとあこがれますね。

そんなハスキー犬を仔犬から飼うには何に気を付ければいいのか、

  • エサ
  • 散歩
  • トイレ
  • お風呂

などのポイントを紹介します。

仔犬時代のハスキー犬

ハスキー犬の仔犬にはどのような特徴があるのでしょうか。大きさや睡眠時間、散歩のさせ方などを紹介します。

一般的な体重

ハスキー犬は海外では中型犬とされていますが、日本では大型犬として扱われています。
成犬になると20キロを超えるハスキー犬も、生まれたばかりの頃は400〜500グラム程度しかありません。
家でお迎えできるくらいの月齢である2ヵ月頃には4キロくらいまでに成長します。2ヵ月の仔犬でトイプードルぐらいのサイズまで成長するということですね。

さらに成犬になるとオスで20.5〜28キロ、メスで15.5〜23キロに成長します。
ハスキー犬も、他の犬種と同様、オスの方がオスよりも大きくなります。
そり犬だったこともあり、筋骨がしっかりしていますが、寒い気候に耐えるため皮下脂肪も多めです。元々脂肪が多いとはいえ、体重の増やしすぎが健康に良くないことは他の犬種と一緒ですから、体重管理はきちんとしてあげましょう。

生まれたばかりの時の扱い方

ハスキー犬を家に迎えることができるのは、生後2〜3ヵ月ぐらいです。
それまではお母さんと過ごし、お母さんの母乳を飲みお母さんからいろいろ学びます
大型犬は小型犬よりも成長が早く、毎日どんどん大きくなり見た目も劇的に変わっていきます。
生まれて間もないうちは、耳も小さく垂れていることも多くとても愛らしい姿です。大きくなるにつれて、成犬が持つピンと立った三角形の耳に変化していきます。

仔犬時代の睡眠時間

仔犬のうちは睡眠を20時間ぐらいします。起きている間は他の犬種の仔犬よりよく遊びます。
成長するに従って睡眠時間も減っていきます。ハスキー犬は小さいうちから好奇心が旺盛で、やんちゃでイタズラが多いのもかわいさのひとつでしょう。

散歩の開始時期

ハスキー犬はそり犬だったこともあり、とても活発でエネルギーにあふれています。ですから、早く散歩に連れていきたい気持ちがあるのですが、仔犬の散歩のスタートは一般的にワクチン接種を追えてからが良いとされています。
生後、42〜60日頃に最初のワクチン接種を行います。タイミング的にこのワクチンはペットショップやブリーダーさんが行います。その後は1ヵ月毎に2〜3回のワクチン接種が必要です。
つまり散歩に行けるのは、早くて生後4ヵ月以降になります。
ハスキー犬がたくさん運動をする必要がある犬種とはいえ、仔犬のうちはまだ体もできておらず、体力もないので短時間で済ませるか、1日に何回かに分けて散歩を行い、少しずつ時間を増やしていくと良いでしょう。

エサのあげ方

ハスキー犬は大型犬なので、小型犬に比べ成長曲線の伸びが急激です。体重の増加も早いので、こまめに体重を測り1回の食事量を割り出して適切な量を食べさせるようにしましょう。
生後5ヵ月ぐらいまでは消化器官が未発達なので、1日3〜4回に分けてあげましょう。1回の量が多すぎると消化不良を起こす恐れがあります。

ハスキー犬の成長過程

ハスキー犬の寿命は12〜15才と言われています。お世話の仕方はその月齢、年齢で異なります。年齢と共にどのような変化が起きるのか、見ていきましょう。

月齢、年齢 体重・外見・育て方など
仔犬期(誕生〜7ヵ月)生後2〜3ヵ月で生まれて間もない時の体重は4〜5キロですが、6ヵ月を過ぎる頃には約10キロと倍ぐらいの体重にまで成長します。
散歩の時間も増え、6ヵ月ぐらいからエサも徐々に成犬用に切り替えていきます。
青年期(8ヵ月〜3才ごろ)生まれて約1年で20〜25キロにまで成長します。
かなり大きいですね。成長には個体差があり、もっと大きくなる子もいれば、このくらいで落ち着く子もいます。性別による差もあります。
いちばん活発な時期です。家でも外でもよくに遊びます。ハスキー犬は動くのが好きな犬種ですから、散歩の時間は長めに、できれば1回1時間以上は行います。エサのあげ方は通常の成犬と同じで1日2回、成犬用のフードをあげましょう
壮年期(4才〜7才)成犬としてオスで20.5〜28キロ、メスで15.5〜23キロぐらいにまで成長します。
遊び好きな柴犬も、3才を過ぎると大人の犬らしくなり、家で遊ぶ時間は減ってきます。成長期である子供のうちはたくさんエサをあげても良いのですが、大人になったら太り過ぎには注意してあげましょう
人間同様、肥満は病気の元になります。少しずつエネルギー消費量が減ってくるので、体重からエサの量を計算し、正しい量のエサをあげることが大切です。
シニア期(8才〜)年を取ってくると消化器官が衰えてくるのは人間も犬も同じです。
シニアにもなると消化器官が衰えてきますので、エサは1回の量を減らして3〜4回に分けてあげましょう。
フードもシニア用のフードに変えます。年をとって運動量が減ってくると太りやすくなりますから、体型にも気をつけてあげましょう。

ハスキー犬の育て方のポイント

エサの選び方

運動量の多いハスキー犬に与えるエサは高タンパクで低脂肪のものにしましょう。
生後1年ぐらいはとにかく成長が早いので、その時の体重に応じた量のフードを与えるようにしましょう。

ハスキー犬は寒いところが原産であるため、暑さには弱い犬種です。夏場は夏バテを起こさないよう、エサにも気をつけたほうがよさそうです。普段はドライフードでも、夏場はウェットに切り替えたり、ドライフードを水でふやかしたりして水分含有量を増やすようにします。飲み水もこまめに取り替えて、常に新鮮な水が飲めるようにしましょう。

散歩の頻度

元々そり犬だったハスキー犬は走るのが大好きです。そのため、散歩の時間も多めに取る必要があります。歩くだけの散歩であれば、1回1時間〜1時間半を1日2回が理想とされています。ランニングや広い場所を走り回ることができるのであれば、時間を短縮することもできます。

ハスキー犬は、仲間と一緒にそりを引いていた犬なので、他の犬に対してもフレンドリーな犬種です。犬友達ができて一緒に遊べると喜んでくれるでしょう。
ハスキー犬は暑さに弱いので、夏の散歩は時間帯を早朝や夜にして、歩いている間にお水休憩をとるなど気をつけてあげてください。

トイレのしつけ

犬は元来、同じ場所で排泄する習慣がありません。また、寝床の近くで排泄は行わないため、トイレは寝床から離れた場所に設置することが大切です。
ハスキー犬のように大型犬の場合、トイレのサイズが小さいと落ち着いて排泄ができず失敗する可能性が高まります。ケージやサークルでトイレのための専用スペースを作ってあげましょう。そのスペースがハスキー犬のテリトリーであることを覚えさせることが大切です。

お風呂の頻度

ハスキー犬は犬特有のニオイの少ない犬種のため、頻繁にシャンプーをする必要がなく、2ヵ月に1回程度で十分でしょう。ただし、寒冷地仕様の厚い毛に覆われていて、換毛期は抜け毛が多いのでブラッシングをしてあげましょう。
また、夏はどうしても蒸れて皮膚病にかかりやすいので気をつけてあげてください。

まとめ

ハスキー犬は仔犬時代はコロコロとしてかわいく、成犬になるとキリとした精悍でクールな顔立ちがとても魅力的です。
外見はクールなのに、性格は人間に対しても他の犬に対してもとてもフレンドリーで協調性があり社会性の高い犬種です。
明るい性格なので、家庭で飼うのに向いています。ただし、体が大きいので広い場所と長い散歩に付き合う時間と体力が求められます。また暑さに弱いので、室温に気をつけるなど環境をしっかり整えてお迎えしてあげてくださいね。

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